庶民的な雰囲気も残すダイバーシティ、東京都「中野区」のご紹介

中野区の住みやすさ!家賃相場から街の雰囲気まで、スタッフがご案内します。
中野区は23区の西寄りに位置する区。JR中央線の中野駅をはじめ多くの鉄道やバスが通っているので、各方面へのアクセスの良さは抜群です。都心の一画でありながら庶民的な雰囲気のエリアも多く、多様な人々が行き交う活気ある街とも言えるでしょう。
そんな中野区の住み心地とは? 交通環境、教育環境、治安状況など多方面からチェックしてみましょう。
中野区の特徴
武蔵野台地の中央に位置し起伏が少ない中野区は、豊島区、新宿区、渋谷区、杉並区、練馬区に囲まれています。
面積は15.59㎢、人口は34万人と、人口密度の高さは都内で豊島区についで第2位です。また、毎年約3万人の転出があるなど流動的なエリアでもあります。都心と隣り合うベッドタウンならではの現象なのでしょう。
区内在住の外国籍の人の多さも特徴で、約120ヶ国からの居住者が暮らしている多様なエリアでもあります。
歴史を遡ると中野区にあたる一帯は、江戸時代は江戸市中に野菜を供給する畑作地帯として機能していました。また、5代将軍・徳川綱吉が「生類憐みの令」によって野犬の保護を推進し、8万頭もの犬を飼育する約30万坪もの施設もありました。最盛期は現在のなかのZEROホールから環七あたりまで占める広さです。
近年、中野区の中心となるJR中野駅周辺は再開発が進み、街の景色の変容は著しいものがあります。それでもなお古くから続く商店街やサブカルチャーの震源地といわれる一画など、中野らしさを失わない部分も健在です。
都心に近い最先端の街でありながら、庶民的なのどかさも漂わせる中野区は、物価も比較的安く、住みやすいエリアと言えるでしょう。
中野区の交通環境の利便性
中野区内の鉄道路線は、北から西武新宿線、JR中央線、もっとも南側に東京メトロ丸ノ内線が通っています。これらの路線は丸の内線の方南町方面の3駅をのぞき、東西をつなぐように通っています。唯一南北に縦断する路線が、都営地下鉄大江戸線です。
また、JR中野駅は中央線の快速や総武線も通り、東京メトロ東西線の発車駅でもあり、利便性が高い駅。多くの利用者で賑わっています。
中野区内のバスは、関東バスと京王バスを中心に国際興業バス、都営バス、西武バスが運行中です。
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中野駅
中野駅はJR中央線の快速と総武線の乗り換え駅で、東京メトロ東西線の接続駅でもあります。そのためJR東日本と東京メトロの共同使用の駅となっています。
中野区内でもっとも賑わう駅とも言え、令和元年(2019年)の一日あたりの平均乗降客数は15万人です。
中野駅は、総武線や東西線は時間帯によって発着ホームが変わるので、乗車の際には目的の電車がどのホームから発車するのか、連絡通路にある案内板を確認するとよいでしょう。
駅周辺は再開発中ですが、駅舎も改築され南北通路新設やバリアフリー化を進める計画です。 -
中野坂上
区域の南側に位置していて、東京メトロ丸の内線と都営地下鉄大江戸線が通っています。
中野坂上は、丸の内線では荻窪方面と方南町方面の分岐点の駅。都内を南北に縦断し、都心の主要エリアへ向かう都営地下鉄大江戸線との乗り換え駅でもあるので利用者も多い駅です。
青梅街道と山手通りとの交差点に位置していて、ガラスを多用した造りは地下鉄の駅舎としては珍しく、よく目立ちます。丸の内線と大江戸線の乗り換えでは、丸の内線の新中野駅寄りのエスカレーターと、大江戸線の西新宿5丁目寄りのエレベーターを使うのが便利です。
中野区で利用すると便利な沿線・駅と路線バス
- JR中央線(中野)
- JR総武線(中野、東中野)
- 西武新宿線(鷺ノ宮、都立家政、野方、沼袋、新井薬師前)
- 東京メトロ丸の内線(新中野、中野坂上、中野新橋、中野富士見町)
- 東京メトロ東西線(中野)
- 都営地下鉄大江戸線(中野坂上、東中野、新江古田)
- 関東バス
- 京王バス
子育て・教育関係の情報
中野区では、妊娠中から出産後までの期間を途切れることなく支援する「妊娠・出産・子育てトータルケア事業」を実施しています。
例えば、妊娠20週以上に達した段階で保健師が相談を受けて、必要なサービスを面接のうえ紹介する「かんがるープラン」を設けています。面接を受けると「妊娠・子育て応援ギフト券」1万円相当が進呈され、その後もさまざまなケアが受けられます。福祉センターなどでも出産・育児についての講座を開催しています。また、アドバイスや催しの連絡がLINEで受け取れる「なかの子育て応援メール」も開設しています。
一方、産後ケア事業では、ショートステイやデイケアなどの事業を実施。
助成金では、出産一時金、子ども医療費助成、児童手当などの助成を実施しています。
このように中野区は、出産・育児への支援に前向きに取り組む行政と言えるでしょう。
ただし保育園の待機児童数でみると、中野区は23区内で20位と厳しい状況です。それでも保育園の受け入れ可能な人数は年々増えているので、改善傾向であることは間違いありません。
中野区の教育機関の数
中野区は保育園・学校、公園等が多く存在し子育てし易い環境となっています。
- 幼・保育園
- 123園
- 小学校
- 23校
- 中学校
- 12校
- 高校・高専
- 12校
- 大学・短大
- 9校
- 公園
- 168園
中野区の治安
中野区の治安は23区内のランキングでは第9位。都心に近く交通の便が良い区でありながら、こうした結果が出ていることは喜ばしいことでしょう。
ところが犯罪にまきこまれる恐れのあるエリアも、残念ながら存在しています。
それは中野ブロードウェイとその東側の一帯を含む中野5丁目です。中野ブロードウェイは多様な店舗が雑多に集まっているのがが魅力ではありますが、反面、万引きなどが多発する場所でもあるのです。また、その東側に広がるエリアは古い建物が建て込んでいる飲み屋街で、暴力事件も起きている危険地帯です。
一方、治安がよいのは西武新宿線沿線や、都営地下鉄大江戸線の新江古田駅周辺など区の北側です。駅周辺を除き、静かな住宅街なので犯罪が起きにくいのでしょう。
南側では中野坂上駅周辺も比較的治安が良いエリアです。中野坂上は東京メトロ丸の内線で新宿まで約3分。都営地下鉄大江戸線も通っているので、六本木を経由して築地や両国方面へもストレートに行ける便利な駅。その割に治安のよいエリアなのです。街が整備されて道も見通しがよいうえ、駅前に警察署があるからかもしれません。
中野区の犯罪発生件数は、幸いなことに年々減少しています。これは市民ボランティアなどの見回りが奏功していると言えるのでしょう。
- 中野区の犯罪率
- 5.62%
その他、中野区に関連する情報
中野区の周辺スポット
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中野ブロードウェイ
JR中野駅の北口にある商店街「中野サンモール」を抜けると「中野ブロードウェイ」へと続きます。
中野ブロードウェイは早稲田通りまで通じていますが、アーケードではなく地階から4階までは多彩なショップが入り、その上は住宅になっているビルです。
中野ブロードウェイが有名になったのは、漫画専門店の「まんだらけ」が1980年代に「サブカルの聖地」と言われるようになったため。今も地域密着型の店舗とマニアックな店舗が混然一体となっているカオス的な魅力があります。サブカルに興味がなくても、そこに足を踏み入れれば、不思議とワクワクすることでしょう。 -
中野サンプラザ
JR中野駅の北口にある中野サンプラザは、長年、中野駅のランドマークとなってきました。施設の中心であるホールは、国内外のアーティストのコンサートが行われてきました。著名なミュージシャンによる記念的なライブを数々生み出した会場でもあります。
もともとは旧労働省の勤労者向けの福祉施設「全国勤労青少年会館」として昭和48(1973)年に建てられましたが、平成16年(2004年)、民営化されました。
中野駅周辺は再開発の途上で、中野サンプラザも現在は閉館。2028年に新施設の完成を見込んで解体・建設中です。完成時には辺りは大きく変貌していることでしょう。 -
中野四季の森公園
前述の通りに再開発中の中野駅周辺。中野区4丁目にかつてあった警察学校跡地は、オフィス、レストラン街などが集まる複合施設・中野セントラルパークとして、いち早く生まれ変わりました。
その一部地が中野四季の森公園で、イーストとサウスという2つのビルに面しています。
中野駅から徒歩5分の場所に位置する1.5haのこの緑地は防災公園として整備されたもので、木陰をつくる樹木と広い芝生広場が、くつろぎの空間。付近には病院や大学も位置していて、多様な人々が行きかいます。
普段から周辺のオフィスで働く人が利用したり、家族連れがお弁当を広げたり。さまざまに過ごせる都市型の公園で、都心のオアシス的な存在です。 -
新井薬師 梅照院
JR中野駅と西武新宿線の新井薬師駅との間にある真言宗のお寺です。
鎌倉末期、この地に草庵を結んで暮らしていた僧が、梅の古木が光る怪異に気づきます。調べてみると二仏一体の像を発見し、これを祀るために天正14(1586)年に、お堂が建立されたことが寺の起こりだと伝わります。
その後、江戸の2代将軍徳川秀忠の子ども(後の東福門院和子)が眼病を患ったときに寺に詣でて祈願したところ、眼病は快癒。以来「目の薬師」として信仰を集めています。また、5代目の住職・玄鏡は小児薬を調合して、多くの子どもを救ったと伝わり、「子育て薬師」とも呼ばれます。現在も仏教行事や骨董市が開かれて、参詣者が絶えません。 -
江古田の森公園
旧国立療養所中野病院跡地にあった樹林を活かし、隣接する保健福祉施設や看護学校などとともに整備した、広さ約6万㎡の防災公園です。
公園があるのは江古田川が蛇行している場所で、公園の三方は水辺になっています。
敷地内には多目的広場や遊具エリア、ビオトープなどもありますが、敷地の大部分は緑地で、その一画には「ハナミズキの丘」と呼ばれるエリアもあります。
これは1912(明治45)年、当時の東京市長がアメリカ大統領夫人らの要望により3,000本の桜の苗木を寄贈し、その返礼として贈られたハナミズキの原木の子孫を植樹しました。4月下旬から5月上旬が見ごろです。 -
哲学堂公園
中野区松が丘1丁目にある区立公園で、52,494㎡の敷地は一部は新宿区に属しています。
ここは東洋大学の創立者であり哲学者であった井上円了が、明治時代に精神修養の場として造った公園です。
ソクラテス、カント、孔子、釈迦を祀った「四聖堂」をはじめ、哲理門、六賢台、三学亭など哲学世界を具現化した建築物や庭があるという独特の造りです。
公園内では現在、哲学に限らずさまざまな講座を開催して、学問・教養を深める活動を行っています。野球場や弓道場などのスポーツ施設の利用も盛んです。
特色ある建造物と庭の樹木が織りなす景観も、季節ごとに表情を変え、訪れる人を魅了します。
その他
- 中野共立病院
- 東京警察病院
- 東京医療生活協同組合新渡戸記念中野総合病院
- 中野江古田病院
- 総合東京病院
- 矯正図書館
- 中野区立中央図書館
- 中野区立野方図書館
- 中野区立江古田図書館
- 中野区立南台図書館
- 中野区立本町図書館
- 東京子ども図書館
- 鷺宮図書館
- 野方警察署
- 中野警察署(仮庁舎)
中野区の家賃相場
中野区と他市区の間取りの平均家賃相場を比較しました。
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2023年12月時点 住まいのリライフ調べ
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1R 1K 1DK 1LDK 豊島区 8.32万円 9.04万円 10.72万円 14.97万円 新宿区 8.82万円 9.71万円 11.63万円 18.54万円 中野区 7.8万円 8.23万円 9.75万円 14.37万円 杉並区 7.2万円 7.81万円 9.23万円 13.64万円 練馬区 6.93万円 7.1万円 7.66万円 12.96万円 -
2K 2DK 2LDK 3LDK~ 豊島区 10.62万円 12.26万円 22.41万円 31.19万円 新宿区 10.85万円 13.49万円 28.51万円 38.4万円 中野区 10.79万円 11.21万円 19.46万円 22.94万円 杉並区 8.74万円 10.52万円 21.07万円 24.06万円 練馬区 8.45万円 9.6万円 16.4万円 19.07万円
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