買取再販業者って何? 仲介とどう違うの?

  • 2020.11.27
  • 2024.02.27

買取再販業者って何? 仲介とどう違うの?

「新しい家に住み替えるので購入資金をつくるために今の住まいを売却したい」「不動産を相続したけれど住むつもりはない」など、不動産売却が必要になった時に、まずイメージするのは、仲介業者に依頼して買主を探してもらうという方法でしょう。
ですが、この他にも「買取再販」という方法があるのです。
今回は、買取再販という売却方法について、仲介業との違いを比較しながら紹介しましょう。デメリットも合わせて解説していきます。

買取再販業者とは

中古物件を買い取り、リフォームやリノベーションを施して売却
買取再販とは、個人や不動産会社から中古物件を安く買い取り、間取りの変更や設備の刷新、バリアフリー化、建物の省エネ化、耐震補強などのリノベーションを行ったうえで、新たな購入希望者に斡旋する業務形態です。
買取再販業者とは、「買って、造り変えて、売る」スタイルの不動産会社と言うわけです。

買取再販業と不動産仲介業の違い

不動産会社が直接買主になる買取再販業 売主と買主をマッチングする不動産仲介業

買取再販業は売主から直接物件を買い取り、リノベーションをしてから売却(再販)を行います。これに対して不動産仲介業は、売主の代わりに広告活動を行い、購入希望者とのマッチングを行います。不動産仲介業はただ購入希望者を見つけるだけではなく、交渉ごとの折衝や契約手続きのフォローなど、売主と購入希望者双方のさまざまな調整にあたります。

買取再販業は仕入れ値と販売額の差額が収益に 不動産仲介業は仲介手数料が収益に

収益(利益)から買取再販業と不動産仲介業の違いを確認してみましょう。
買取再販業者の利益とは、売主からの購入額とリノベーションに関わる費用を合わせた費用(仕入れ値)とリノベーション後の販売価格の差額です。買取に対して手数料などは発生しません。一方の不動産仲介業は、売買契約を成立させることで仲介手数料という報酬が発生し、それが利益になります。

買取再販業者に売却するメリット

より早い現金化が可能

買取再販の場合は買取再販会社が直接買い取ってくれるので、素早く売却が完了します。その時点で売却金を得られるので、仲介会社に依頼するよりも早く現金を手に入れることが可能なのです。
仲介業者に依頼したら

仲介業者は物件の所有者から売却希望を受け付けたら販売活動を開始しますが、買い手を見つけて売買契約が完了しないかぎり売却金が入ってくることはありません。いつ売れるかはわからず、売却完了時期は不確実と言えます。そして買い手が見つかるまでは、住宅ローンの返済も継続します。
また、売却を急がないのなら適正価格での売却を行うことができますが、より早く買い手を見つけたいのなら販売価格を相場より低めに設定するなどの対策が必要です。
一方、同じ条件の物件を買取再販業者に売却した場合と仲介業者を介して売却した場合の金額では、一般的には仲介業者の方が売却価格は多くなります。

売却後の責任がない

仲介業者を介した買い手が個人であった場合、売り4主は「契約不適合責任(改正前の民法では瑕疵担保責任)」を負わなければなりません。これは物件を引き渡した後でも、物件に欠陥があった場合などに、損害賠償が起こりえるということです。しかし、買取再販業者のように買い手が不動産会社である場合は、こうした責任を負う必要は一切ありません。
仲介業者に依頼したら

契約不適合責任とは債務不履行責任の一種で、契約内容に適合しない取引について、個人の買い手の利益を守るための法律です。売り手は買い手に売却した不動産が安全に利用できることを保証しなければならず、物件を引き渡した後も欠陥などが見つかれば、契約内容に応じて賠償を行なう責任が生じます。

買取再販業者に売却するデメリット

売却金額が相場より低い

買取再販業者に物件を売却する場合、その相場は仲介業者に依頼した時よりも10~30%も売り値が下がるのが通例です。物件によっては50%近く下がってしまう場合もあります。
これには買取再販業者の利益モデルに要因があり、主に次の2つが挙げられます。

①工事費用が引かれている

買取再販業者は造り変えて売ることを前提としているため、再販時の価格がさほど期待できないような物件の場合、仕入れである物件の購入費を下げることでバランスを取ります。従って、リフォームやリノベーションのコストが大きくなりそうな物件ほど、買取金額は低く提示されます。

②利益分が引かれている

買取再販業者の利益は、リフォームして売却が成功した時の売却金のみ。つまり、利益を高くするためには仕入れである購入費をいかに安く抑えるかが鍵になってくるのです。
仲介業者に依頼したら

仲介業者が売却を行った場合、売り手は業者に仲介手数料を支払います。この仲介手数料の金額には上限が決められています。例えば、売却金額が400万円を超える場合は、売却金額 × 3% + 6万円 + 消費税と言う具合です。買取再販業の買取価格のように、あらかじめ工事費用や利益分が引かれている点と比べると、数%の手数料はかかりますが仲介業の方が概ね高い利益が見込めます。

どんな物件も買取再販に向くわけではない

買取再販業者がリノベーションやリフォームで物件の付加価値を高められるのは、「手を加えないと買い手がつかない」、「現状では生活しにくい」と言うような物件です。ですからある程度築年数を経た物件でないと買取再販業者のメリットは低く、買い取りが難しいケースもあります。また、物件の状態によっては多少のリフォームで買い手がつく場合があります。そうした見極めは仲介業者に相談することで解決できます。買取再販部門と仲介部門の両方がある不動産会社が狙い目です。

買取再販業者vs仲介業者 利用の向き不向き

買取再販業者への売却が向いている人

  • 多少安くなってしまっても、短期間で確実に売却したい人
  • 物件の老朽化などが激しく、リフォームやリノベーションが必須な場合

不動産仲介業者に依頼しての売却が向いている人

  • 売却時期の期限がない人
  • 築浅の物件を売却する人
  • できるだけ高い金額での売却を希望している人
  • 同時に新居の購入も検討している買い替えの人

まとめ

持ち家を売却する場合、複数の選択肢があるのは歓迎すべきことですね。そしてその際に買取再販業者を利用するか仲介業者に依頼するかでは、どちらにもメリットがあることを理解いただけましたでしょうか?
買取再販業者は手数料がかからないとはいえ、あらかじめ利益分が査定額から引かれてしまいます。ですから売却を急がない限り、まずは仲介業者に依頼して売却活動を行うのが得策です。
とはいえ需要が高い物件だとしても即時に売れるとは限りません。半年近くたっても買い手が見つからなかったら、その時点で買取再販業者への売却を検討するのがよいでしょう。売却価格や売却のスケジュールなど、多方面から検討してよりベストな方法で売却したいものです。
買取再販か仲介かで迷ったら、まずはリライフにご相談ください。
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