失敗しない持ち家の住み替え方法 ~基礎編~

  • 2018.11.06
  • 2024.02.27

住み替えは売却と購入どちらを先にすべき?

夢のマイホームを購入するときは、立地やライフスタイルなど、さまざまな条件を吟味して物件を選んだことでしょう。ところが家族構成やライフスタイルの変化は否応なく起こりうるもので、予期せぬことから住み替えをしなければならない時がくるかもしれません。そんな時、マイホームを「先に売るか」、次の住居を「先に買うか」、どちらがよいのでしょうか?

売却と購入の流れ

売却と購入の流れは、概ね以下のようになります。

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住み替えの方法は2種類!

住み替えは売ってから買うのか買ってから売るのか、どちらがよいのでしょう? 実はそれぞれにメリットとデメリットがあり、一概に「こちらがよい」とは言えません。買い替えを希望される方の状況に合わせて検討することがベストです。それぞれのメリット、デメリットを解説しましょう。

買い先行のメリット

①引越しが1回で済み 仮住まいが不要

買い替えで購入を先に行った場合、住み替え先が確定してから売却活動に入るので引越しが1回で済みます。一時的でも賃貸の物件を借りると初期費用だけでも家賃の5倍程がかかってしまいます。引っ越しにもお金がかかり、それらの費用を新たな住宅購入の資金に充てられるメリットは決して小さくはありません。

②スケジュールにしばられずに新居が探せる

先にマイホームの売却が決まってしまうと、引渡しのスケジュールにしばられて希望の物件が見つからなかった場合には、新居を妥協しても引っ越しせざるえないということも起こりえます。買い替えには、それなりの理由があるわけで、せっかくの機会をフイにしてしまうことにもなりかねません。
購入を先行することで、納得のいく物件をじっくり検討できるのは大きなメリットです。

買い先行のデメリット

①売却による利益が想定を下回る可能性がある

多くの方は売却利益を新居購入費用の一部に充当させることを考えていることでしょう。しかし、購入を先に行い後から売却した場合、売却利益が想定通りでない場合もあります。場合によっては、新居購入の資金計画の見直しもしなければなりません。

②売却できず二重に住宅ローンを支払うおそれがある

新居の引渡しがマイホーム売却より先になる場合、住宅ローンを二重で借りることになります。月々の返済額が2軒分になるのでそれだけでも負担は大きいですが、審査そのものも厳しくなってしまう点は要注意です。資金を補填するために「つなぎ融資」を受けることも可能ですが、手数料などが余計にかかってしまいます。

売り先行のメリット

①資金計画が立てやすい

これまで住んでいたマイホームを先に売却する場合は、売却利益を新居の購入資金に充てられます。具体的な売却利益が出ているので、正確な購入計画を立てることができます。

売り先行のデメリット

①仮住まいの費用がかかり引越しも2回に

売却してから新居を購入しようとすれば、売却後に新居が見つかるまでの間、仮住まいが必要です。仮住まいで賃貸を利用する場合は、初期費用だけでも家賃の5倍ほどかかります。また、新居探しに時間がかかると、その分家賃も払い続けなければなりません。引っ越しの手間も2倍なので、費用も手間もかかってしまいます。

②焦って売却しようとすると不利になりがち

住み替えの時間的な制約がなければ問題ありませんが、短期間で売却を済ませたい場合には、買い手を見つけやすくするために価格を相場より下げる傾向があります。購入希望者から値下げ交渉があった場合も、時間的な制約から値下げに応じざるをえない可能性も高くなり、不利な取引になりやすいのです。

失敗しない住み替えのポイント 売却編

初めての場合は売り先行がベター

初めて住み替えをする方には売り先行をおすすめします。売却利益を見越して先に購入しても売却は必ず成功するとは限らないので、買った後でマイホームが売れずにいると売却利益どころかローンを二重に支払うことになってしまいます。先に資金を手元に用意できれば無理のない購入計画を立てることが可能です。

販売期間は余裕を持って

住み替え希望の時期が決まっている場合、その期日から半年~7か月前頃から売却の準備を始めましょう。より有利な売却をしたいなら複数の不動産会社に相談し、見積もり査定を依頼します。売却が初めてであれば、不動産会社選びはより慎重に行いたいものです。不動産会社を決めたら、売却活動を行うための契約(媒介契約)を交わしますが、募集活動が始まるまでにも時間がかかるので販売期間は余裕を持っておくことが大切です。

信頼できる不動産会社を見つけるには

現在は、簡単に物件情報を入力するだけでインターネットで簡易査定ができるようになっています。この結果を参考にして複数の不動産会社に相談して、より厳密な査定をしてもらいましょう。また、査定された金額だけでなく、どのような売却・広告活動をしてくれるのかも細かく確認することで、信頼できる不動産会社を見つけることが可能となります。

内見時の印象を良くしよう

不動産会社と媒介契約を結んだら、不動産会社は購入者が現れるようにさまざまな募集活動を行います。そして購入希望者が現れたら、実際の物件を確認してもらう内見を行います。
マイホームに住みながら売却活動を行う場合は在住内見(居住中のまま内見すること)となりますが、内見時の印象を良くする必要があります。なぜなら、不動産会社とは異なり、購入希望者は見た目による印象が購買意欲に大きく影響するからです。荷物をできるだけ減らしておき、玄関や水周りは特に清潔にしておくことがポイントです。設備を修理・交換している場合は、その履歴を提示するとアピールポイントとなります。ただし、リノベーションを前提とした購入希望者はこの限りではありません。

内見者を迎える際は過度なアピールは禁物で、外出してしまうのも得策です。オーナー同席では購入希望者が遠慮して、納得できる内見ができない可能性もあります。また、物件のアピールは不動産会社の担当者に任せた方が、概してより好印象を与えられるようです。
購入希望者に購買意欲をいだかせるための工夫は、スムーズな売却において大切なポイントでもあります。

将来の住み替えのために 購入編

購入するのは資産価値の高い物件を

今回、住み替えを行っても、もう一度住み替えが必要になったり、賃貸として貸し出すことが絶対にないとは限りませんね。こうした場合を考慮するなら、購入する物件の資産性を重視して選ぶことが大切です。条件によっては数年後の資産価値が、購入時より高くなる可能性もあります。資産性をも考慮した物件選択はとても重要です。

立地の良さ

資産価値の高い不動産を見つけるには、立地の見極めが重要です。「都心部に出やすい、複数の路線が使える、最寄り駅まで近い」などの物件条件なら非常に需要が高いので、再び売りに出した際にも購入希望者が見つかりやすく、価格も高めになる傾向があります。駅からの距離に関しては「10分以内」で探す方がもっとも多く、短ければ短いほどよいでしょう。一方、15分前後になると敬遠されやすくなります。また、都心部に出やすく複数路線が乗り入れているような駅なら、なお評価が高くなります。

利便性の高さ

近年、都心部でも郊外でも利便性を向上するために駅周辺のエリアを再開発する動きが多く見られます。利便性の高さとは、スーパーや飲食店などの商業施設がどれくらい充実しているか、快適に暮らせる生活環境がどれくらい整っているかと言うことです。そしてそれは資産価値の維持にも繋がります。
近年はマンションと商業施設が一体となった大型ビルも多数建設され、建物内や敷地内で買い物ができる物件は、非常に需要が高くなっています。

物件の質の良さ

当然のことながら、物件の質については誰しもが重視することでしょう。建物構造の堅牢さや内装材の質、部屋の美しさはもちろん、日当たりや風通しの良さ、セキュリティがしっかりしているか、築年数はどのくらいか、などなどです。また、使いやすい間取りであるかどうかも非常に重要です。
たとえ利便性が高くても、肝心な家が暮らしづらかったら魅力的な物件とは言えません。また、誰もが望むような平均的な間取りなら、より多くの買い手や借り手の目に留まることでしょう。
住み替えの理想的な形は、売却と購入を同時に進め、引渡しと支払いの時間差をできるだけ小さくすることです。しかし、買い手や理想の物件はなかなか都合よく現れてはくれません。それでも負担をできるだけ少なくするための方策はいろいろとあることをご理解いただけたでしょうか。
リライフでは住み替えについて、さまざまな点から検討して、お客様のご要望を最大限かなえられるようサポートしております、ぜひリライフにお声がけください!